これだけは押さえておきたいクルマの豆知識〜初心者でもできるメンテナンス&トラブル対策 基礎編〜

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困った!を防ぐためのメンテナンス
困った!その時どうする??
1章 困った!を防ぐためのメンテナンス
あなたは愛車のコンディション、把握していますか?クルマのメンテンスというと、「教習所でオイルや冷却水の量のチェックなんか習った気がするけれど、自分でやったことはないなぁ…」という方、いませんか?かくいう私もクルマオンチでボンネットを開けたことすらありません。今回は、私のようなクルマ初心者でもわかるメンテナンスと称し、とにもかくにも押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
ポイント1:クルマの血液!オイルチェック
クルマのメンテナンスといって、まっ先にあげられるのがやはりオイルチェック。教習所でも習ったし、重要そう。でも、ガソリンが減るのはわかるけど、どうしてオイルの量を調べたりを交換したりする必要があるのでしょう?

なんでメンテナンスが必要なの?:オイルが減る?交換しないとどうなる?

オイルは「クルマの血液」と言われる位で、クルマの“健康”のために欠かせません。そもそもオイルは、金属と金属の間に入り込んで膜を作り、エンジンの動きを滑らかにしたり、2,000〜3,000℃にまで達するエンジン内の熱を吸収してピストンが溶けるのを防いだり、はたまたエンジン内部にできる燃えカスやホコリを浄化したりと、いろんな役割があります。
そんなオイルは、働きながらもシリンダ内での蒸発や燃焼で減少し、また、洗い流した不純物が溶け込んで劣化もしていきます。だから、オイルが少なかったり汚れたままで走っていると、エンジンへの負担が増してクルマの寿命を縮めたり、オーバーヒートなどエンジントラブルが起きたりするんです。

ここだけは!チェックポイント:量とキレイさチェック

では、実際どこを見てどんな状態ならOKなのでしょうか?
オイルチェックのポイントは次の通り。

まずはオイルゲージを引き抜く
付着しているオイルをタオルで拭き取ってからゲージを再度差し込みます
ゲージのF(上限ライン)L(下限ライン)の間にあるかどうかをチェック。右の図の場合は丁度ラインの間でしたが、Lライン以下だったら補給します。
  ※F(上限ライン)以上にオイルを補給すると、エンジン不具合の原因になる事があるので多すぎても少なすぎても×
※正確に測るために、エンジン始動前かエンジンを止めてから少なくとも、5分くらい経ってから行ってください。それにクルマをとめてすぐだとオイルが熱くなっているので、やけどしないように冷えてから。
キレイなペーパータオルに落として汚れをチェック。スタンドにある、オイルチェックシートを使うと汚れ具合がよくわかります。今回チェックしたクルマは、こーんな茶色。明らかに汚れていて、交換時。

やってみよう!:オイルを買ってみよう!ポイントはグレードと粘度

選ぶポイントは簡単にいうと下の2つ。品質と予算で、愛車にあったオイルを探してみましょう。いろんな種類があるけれど、迷ってしまいそうなので、スタンドのスタッフに一緒に選んでもらいました。
オイルを選ぶ基準は大きく二つあります!
1)オイルの規格とグレード
オイルの缶に記載されているアルファベットや数字が、「API」という品質基準。ガソリンエンジン用ではSの後に続くアルファベットでランク付けされています。SMが最新のグレード(2004年制定)で、SM→SL→SJ→SH→SG→…SAと続きます。このグレードが上がる(新しい)ほど基準が厳しく、品質(酸化防止やエンジン内部の清浄機能、省燃費性、耐熱性など)が高くなります。でも、それならグレードが高いものを、というわけではなく、クルマの性能に応じてオイルを選びたいもの。例えば環境配慮型でエコステッカーが貼られているクルマには、省燃費型のオイルがベスト。メーカーでSJオイルを指定しているクルマにSMオイルを入れても、その効果を十分に発揮できません。グレードや価格にとらわれず、クルマに見合ったものを選びましょう。
2)粘度
文字通りオイルの粘り気の基準。数字が小さいほどサラサラしていて、数字が大きくなるほど粘りが増します。左側のW(Winter=冬)のつく数字は低温時の粘度で、どれだけ低い温度でエンジンが快調にかかるか、右側は高温時の粘度で数字が大きいほど暑さに強くなります。だから、寒冷地では寒いときの性能をチェックする必要があります。で、結局どういうことかと言うと、「高温時の数値が高いほどエンジン保護性が良く、エンジン音が静か。低温時の数値が低いほどエンジン始動性が良く・燃費もいい」といえます。
今回は、スタッフの方と相談して、いろんな車にマルチに対応する環境配慮型の超燃費オイル「エコツーリング」を選びました。
スポーツカーを乗りこなして究極の走りを求める方、寒冷地でオールシーズン使いたい方…などなど、車種や目的、季節に応じて楽しみながらオイルを選びたいものですね。

ポイント2:クルマを支える最重要パーツ。タイヤ

当然ながら、クルマはタイヤがないと走れません。でも、その割に「そういえば、最近タイやチェックしてなかったな」という方もいるかと思います。メンテナンスの基本中の基本、タイヤのチェックポイントを押さえておきましょう。

なんでメンテナンスが必要なの?:安全&燃費=タイヤチェック

タイヤに亀裂や損傷があると、パンクやバーストの危険が高まります。また、磨り減ったタイヤで走行するとスリップしやすくなり危険。特に、突然タイヤが破裂するみたいに弾けるバーストは、一気にハンドルをとられ非常に危険。タイヤの劣化は大事故につながりやすいので、日頃からこまめに点検をしておくことが大切です。

ここだけは!チェックポイント:どこを見る?どのくらいのサイクルで交換?

●外傷をチェック“脇”も忘れずに
まずは、キズやひび割れがないか確認。小さい傷でも走るうちに大きくなってしまうので、写真のような傷があったらすぐに交換。
地面との接地部分だけでなく、サイドウォールも忘れず点検。幅寄せなどでこすって傷をつけやすい上、直射日光でゴムが劣化しやすいから。

●「スリップサイン」でタイヤの溝をチェック
スリップサインは法令で定められた残り溝(1.6mm)の最低ライン。ちなみに、スリップサインは至急交換しなければいけないサインで、そのまま走っていると整備不慮で「法令違反」になるので要注意。

●給油ついでにチェック!燃費にも影響する空気圧
タイヤの空気圧は、低すぎても高すぎても良くありません。走行時の安定性やバランスが悪くなるだけでなく、燃費も悪化します。空気圧はガソリンスタンドで簡単にチェックできます。給油ついでにできますので、定期的に、そして気軽に確認したいもの。

一般的にタイヤの交換周期は「約3万km」といわれます。ただし、当然ながら使用頻度や走行方法などによってタイヤの減り方も異なります。それに、タイヤはゴムなので、たとえ乗っていなくても時間が経つと劣化します。中にはタイヤの奥側など、見えにくい部分が劣化していることもあるので給油時にスタッフに声をかけてみてください。「その場ですぐに」「しっかり」チェックできますよ。

やってみよう!:オイルを買ってみよう!ポイントはグレードと粘度

ジャッキアップしてホイールをはずしてタイヤを交換してみよう!・・・なんてことは大変なので、タイヤを交換はプロに任せるとして、愛車に合うタイヤをスタンドでセレクトしてみました。

お店に行って、「タイヤのサイズはいくつですか?」と聞かれたら、すぐに答えられますか?
当然といえば当然ですが、タイヤにもサイズというものがあります。どこを見ればいいのかというと…タイヤの側面に刻印されているこの数字がサイズ
例の様に【タイヤ幅/偏平率/ラジアル/リム径(ホイールの大きさでタイヤ内計と同じ)/ロードインデックス(タイヤに負荷できる最大質量)/速度記号】の順に表示されます。あとは乗り心地や安定感、値段との相談、ですね。

ポイント3:雨の日だけでない、1年中活躍するワイパー
なんでメンテナンスが必要なの?:ワイパーの交換は必要?

梅雨時期や秋口は雨が多く、ワイパーを使うことも多くなりますよね。ワイパーが痛んでいると、拭きムラなどができてしっかり視界を確保できません。ワイパーもタイヤと同様にゴムでできているので、直射日光の影響で、使っていなくても劣化します。クリアな視界を保つ為にもチェックをしましょう。

ここだけは!チェックポイント:拭きムラでわかる。ワイパー交換サイン

●ワイパー交換サイン
異音がしたり、拭き残しがあったりしませんか?ワイパーにヒビなどの劣化があると、当然ながらしっかりふき取れません

●ワイパー自体の汚れは?
ワイパーが汚れていると、かえって汚れを塗りのばすことに。また、タオルで拭いて黒くなる様だとゴムの劣化が考えられるので、たがが汚れとあなどるなかれ。洗車時などに濡れ雑巾でゴム部分を挟むようにして汚れをふき取りましょう。ブレードの汚れを拭き取る専用のスポンジとクリーナーや、ビビリ防止の潤滑剤なんかも売っているので使ってみてもいいですね。

やってみよう!:初心者でも簡単にできるワイパー交換

方法1)  ブレードごと交換=

ゴムの拭き取り部分と金属のフレームを丸ごと交換する方法。ストッパーを押しながらワイパーをスライドさせると簡単にはずすことができます。あとは新しいワイパーをセットしてカチッと音がするまで差し込めばOK。コストは一本あたり1,000〜2000円前後かかりますが(サイズによって異なる)、これなら誰でも簡単!

 

 

方法2)  ゴムのみ交換=
ブレードごと交換する方法に比べるとちょっと面倒ですが、ゴムだけの交換だから一本あたり500円前後と安上がり。ブレードを外す→古いゴムを抜く→新しいゴムを入れるという手順。(と書くと簡単そうですが)外したりセットしたりする時に少し力がいりますし、差し込む向きなども決まっているので説明書等よく読んで慎重に作業して下さい。初心者にはブレードごとの交換が簡単でおすすめ。

●なくなってから気づくありがたみ、ウィンドウォッシャー液を補充してみよう!
せっかくワイパーを交換しても、ウィンドウォッシャー液がきれた状態で使うとワイパーが痛んでしまいます。ワイパーを交換したついでに、ウィンドウォッシャー液もあわせて確認しましょう。タンク半分以上が減っていたら補充のサイン。ちなみに、普通の窓ガラス用の洗剤で代用できないものか…なんて思いましたが、普通の洗剤だと冬になると凍ってしまい傷めることになるから×。

 

 

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