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東京都東久留米市との「再生可能エネルギー等を活用した 非常用電源確保事業」の展開について

鈴  与  商  事  株  式  会  社
 経営企画部長   佐野  博紀

 
 鈴与商事株式会社(本社:静岡県静岡市清水区入船町11-1/本部:静岡県静岡市葵区栄町1-3鈴与静岡ビル/資本金20億円/代表取締役社長:加藤 正博、以下、鈴与商事)は、東京都東久留米市(市長:並木 克巳)と「東久留米市再生可能エネルギー等を活用した非常用電源確保事業(以下、本事業)」の受託に関する基本協定を締結し、実現可能性の調査を進めてきました。この度、本事業における実現可能性の確認並びに基本設計が完了し、事業実現に向けた具体的取り組みに入りますことをお知らせ致します。
 本事業は、東久留米市役所本庁舎に再生可能エネルギー発電設備等を設置し、エネルギーマネジメントを行うことで、平常時の買電量を抑制するとともに、災害時には外部供給なしに72時間の電力供給体制を確保することを目的としています。
 鈴与商事が代表事業者となり、鈴与商事と電源開発株式会社の共同出資会社である鈴与電力株式会社※1と、株式会社REXEV※2、株式会社久米設計※3により組成した4者の共同企業体にて、本事業に関わる調査、実施設計、施工、工事監理、保守運用等の業務に取り組むとともに、電力供給を通じたエネルギーマネジメント及び脱炭素化の効果を検証して参ります。

 

1.主な提案内容 

 本事業は、東久留米市役所本庁舎に「再生可能エネルギー発電設備:太陽光発電」と、「二次電池設備:蓄電池、EV(電気自動車)、V2B※4の組み合わせ」等を設置し、これらの設備を一元的に制御することで、災害による停電時に外部からの電力供給なしに庁舎内に72時間の電力供給を行います。
 平常時においては、太陽光発電による電力を庁舎内で使用するとともに、二次電池設備や電力系統の状況に応じて、電力需要を平準化するピークカット/ピークシフトや、需給バランスを最適化するデマンドレスポンス※5を効率的に運用することで、電気料金の低減と二酸化炭素排出の削減を図ります。
 また、EVを平常時は市職員の移動手段として利用し、車両を使用しない時間帯や災害時にはエネルギーマネジメントにより電源として有効活用します。これにより、二次電池設備の導入コストの削減を図るとともに、災害時に庁舎内で発生した余剰電力を他の施設へ供給することも可能となります。
 これらにより、再生可能エネルギーの利活用による脱炭素化と、災害時に防災拠点となる市役所本庁舎のレジリエンス強化を同時に実現します。

 

概要

(1)名称      : 東久留米市再生可能エネルギー等を活用した非常用電源確保事業

(2)期間      : 2020年12月~2028年3月
(3)共同企業体   : 代表事業者 鈴与商事 (調査業務、システム施工、運用保守点検)
     (役割)      構成会社 鈴与電力 (電力供給、デマンドレスポンス)REXEV(EV管理、エネルギーマネジメント)久米設計 (調査・実施設計、施工管理補助、工事監理)
(4)スケジュール : 2020年度 調査業務
                                 2021年度 実施設計業務
                                 2022年度 施工業務
                                 2023~2027年度 保守運用業務、電力供給

 

導入システムイメージ

停電時の電力の流れ

 

エネルギーマネジメント

・施設の電気需要が高いピーク発生時間を予測し、 EVの充電時間をシフトすることにより、電力需要のピーク抑制を図ります。
・また、EVのバッテリー残量に余裕がある場合は、電気自動車から放電して施設の電力需要を抑制します。



 

2.鈴与商事としての今後の展望について 

 鈴与商事は、2017年4月から展開している静岡市との「静岡市エネルギーの地産地消事業」、鈴与電力株式会社が2019年4月から参画している横浜市との「横浜市バーチャルパワープラント(VPP:仮想発電所)構築事業」により、エネルギーマネジメント技術の高度化と、再生可能エネルギーの有効活用による脱炭素化やレジリエンス強化に関する取り組みを地域の自治体と共に進めております。
 加えて、2020年4月には株式会社REXEVと業務提携し、鈴与商事の持つ定置式蓄電池システムを活用したVPP技術と、EV・V2Bをコントロールするエネルギーマネジメント技術を連携させ、EVを平常時は電力の需給調整機能として、非常時には防災用電池(蓄電池)として、平常時・非常時ともに再生可能エネルギーを活用する総合的なソリューションの構築に取り組んで参りました。
 本事業を通じて、再生可能エネルギーの利活用に資する最適なインフラ整備の実現に取り組むとともに、東京都内を含むその他の自治体への水平展開も視野に入れ、更なる再生可能エネルギーの普及による脱炭素化とレジリエンス強化を同時に実現する地域づくりへの貢献を目指して参ります。

※1「鈴与電力株式会社」概要
・本社所在地   静岡県静岡市葵区栄町1-3
・資本金       5千万円
・代表取締役社長 杉山 髙広
・設立        2018年2月
・事業内容    電気の供給及び販売

※2「株式会社REXEV」概要
・本社所在地      東京都千代田区神田淡路町1-9-5 
・資本金        3億9千750万円
・代表取締役社長  渡部 健
・設立         2019年1月
・事業内容           e-モビリティに特化したカーシェアリング事業等

※3「株式会社久米設計」概要
・本社所在地        東京都江東区潮見2-1-22
・資本金              9千万円
・代表取締役社長 藤澤 進
・設立                  1951年6月
・事業内容            建築、インテリア、地域開発等の設計監理並びにその設備一切の設計監理

※4「V2B(Vehicle to Building)」とは、電気自動車に搭載されたバッテリーからビル等の施設へ給電する双方向充放電器のこと。

※5「デマンドレスポンス」とは、電気の需要量を制御する取組み。卸市場価格の高騰時や系統信頼性の低下時において、電気料金価格の設定またはインセンティブの支払いに応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力消費パターンを変化させること。

 
以 上

 

≪本件に関する問い合わせ先≫ 

 鈴  与  商  事  株  式  社  

  経   営  企  画   部    

054-273-7832   

    s-info@ss.suzuyoshoji.co.jp  
 

【PDF】東京都東久留米市との「再生可能エネルギー等を活用した 非常用電源確保事業」の展開について(499KB)


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