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2021.01.13 四條由貴

静岡の温泉地で生まれた新スポーツ「まくら投げ」|伊東市観光課

静岡の温泉地で生まれた新スポーツ「まくら投げ」|伊東市観光課
寒波の到来など、身が凍るほどの寒さが続いています。こんな時、湯けむり上る温泉が恋しくなりませんか。静岡県は、全国3位の源泉数を誇るほど、有数の「温泉県」です。なかでも伊東市は、平安時代にはすでに開湯していたと言われ、江戸時代には徳川将軍家の献上湯として知られた名湯が涌きます。この人気温泉地で、近年話題になっているのが「全日本まくら投げ大会」です。子どもの頃、修学旅行などで温泉宿に宿泊すると、夜にこっそりまくら投げをやった記憶はありませんか?あの頃の楽しかったまくら投げが、競技となって多くの大人たちを夢中にさせているようです。

地元高校生のアイデアから生まれた伊東生まれの競技

まくら投げ大会の始まりは、「伊東市へ若者を誘客したい」というミッションを与えられた、伊東高校城ヶ崎分校の生徒たちが考案し、デザセン2010(全国高等学校デザイン選手権大会)で準優勝・市民賞・高校生賞を受賞した「まくら投げのすすめ」がキッカケです。この案をもとに、厳密なルール、選手のポジション、競技としてのゲーム性について伊東市と、伊東観光協会が協議を重ねて、ルールを設計。2013年2月に第1回大会を開催しました。
これまで8回の全国大会を開催し、現在では大人気の大会に成長していて、48チームの募集に対し、2倍ほどの応募が全国から届くそうです。伊東市公認の地区予選大会も行われることもあり、多くのチームが伊東市で行われる本大会の優勝を目指すのです。優勝チームには、賞金10万円、次回大会への出場権が贈られます。惜しくも優勝を逃したチームからは、「リベンジします!」「来年も出場します」とリピート出場を誓う声が多く聞かれ、実際に半数以上のチームがリピート出場するそうです。各チームは一年掛け、練習を重ねて、次の大会への準備を行います。参加するメンバーには、学生など若年層が多く、「伊東市へ若者を誘客する」というミッションは見事にクリアしているようです。

まくら投げのルールと戦略

40畳のフィールドを舞台にまくらを投げ合い、相手選手にまくらを当てて「就寝」させる競技です。浴衣を着たプレイヤーが、布団に入り「就寝」した状態から試合がスタートします。試合時間は2分1セットの3セットマッチ。相手チームの大将を「就寝」させたチームの勝利となります。制限時間内に両チームの大将が生き残っている場合は、時間内により多くの相手選手に枕を当て「就寝」させたチームの勝利です。チーム構成は、リーダーとなる「大将1人」、掛け布団でガードする「リベロ1人」、相手を就寝させる「アタッカー3人」、競技エリア外に出たまくらを自陣の競技エリア内に運び入れる「サポーター3人」の4つのポジション、最大8人で戦います。一発逆転の可能性を秘めているのが「先生がきたぞォ〜」というコール。このコールを使うと、10秒間だけ相手陣地のまくらを回収できます。
参加チームは、研究を重ね戦略を練って試合に臨みます。アタッカーは、まくらをブーメランのように横から投げ、速く正確に相手選手をとらえられるように練習しているそうです。
また、各ポジションが連携して、大将を守れるようフォーメーションも考え抜きます。戦略と連携が勝利への鍵を握っているのです。

競技アイテムを、心込めて準備しています

大会の運営には、伊東市役所の観光課職員と、伊東観光協会職員、十数名が携わります。一番の苦労は、限られた時間での準備と片付けだそうです。会場となる市民体育センターのセッティングは、前日に行います。市内2校の中学校から借りた柔道畳を、3コート分(42畳×3コート)126畳を会場に敷き詰めます。畳の縁(へり)で躓いてケガをしないように、縁のない、衝撃を吸収する構造の柔道畳を使用しています。掛け布団や浴衣は、旅館やホテル等のリネン資材を取り扱う市内の会社から、レンタルしています。競技アイテムのメインであるまくらは、「全日本まくら投げ大会公式まくら」が使われています。「人に当てること」「まくらに強いテンションが掛かること」を考慮して開発された、35㎝×50㎝のまくらです。軽すぎず重たすぎず、適度な重みで遠くまで投げやすいように設計されており、素材には、柔軟性のある中素材(クラッシュラテックス)に加え、側生地にも伸縮性のある素材を使用しています。当たっても、痛みを感じにくくケガをしにくいまくらです。プレイヤーが安全に、安心して競技に集中できるように、準備を整えています。

残念ながら、2021年2月27-28日に開催を予定していた「第9回全日本まくら投げ大会in伊東温泉」はコロナ禍で中止になってしまい、令和3年度の大会開催日も決定していませんが、開催日が決定した折には、仲間や家族と、応募してみてはいかがでしょう。

https://makuranage.jp/
全日本まくら投げ大会
伊東市観光課
0557-36-0111(代表)
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