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2025.05.09
エコキュートとは?メリットやデメリットをわかりやすく解説
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光熱費の節約や環境配慮への関心が高まるなか、エコキュートが注目されています。しかし、「そもそもエコキュートって何?」「実際に電気代はお得なの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、エコキュートの仕組みや他の給湯器との違い、メリット・デメリットについて分かりやすく解説します。
エコキュートとは、ヒートポンプ技術を使い、「電気の力」と「空気中の熱」を組み合わせて効率的にお湯を沸かす給湯器のことです。正式名称を「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」といいます。
空気中の熱を汲み上げて移動させる「ヒートポンプ技術」を活用し、少ないエネルギーで効率的にお湯をつくるため、環境負荷の軽減や光熱費を削減できるという特徴があります。
まずは、エコキュートの仕組みや、ガス給湯器・電気温水器との違いを詳しく解説します。
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エコキュートは、お湯をつくる「ヒートポンプユニット」と、お湯を貯める「貯湯ユニット(タンク)」の2つの装置で構成されています。ヒートポンプユニットで作られたお湯が貯湯ユニットに蓄えられ、お湯を使うときに給湯される仕組みです。
貯湯ユニットはお湯を貯めるタンクですが、上部にお湯、下部に水があり、その間にぬるま湯の「混合層」があります。この構造により、タンク内でお湯と水が混ざることはありません。
室内でお湯を使用すると貯湯ユニット内のお湯が減り、その補充のために下部の水がヒートポンプに送られ、温められて上部に戻るサイクルになっています。
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ヒートポンプユニットでは、「圧縮されると温度が下がる」「膨張すると温度が上がる」という熱の性質を利用してお湯をつくります。
エコキュートは、上記のような自然の原理を応用したヒートポンプ技術を活用しているため、少ないエネルギーで経済的な給湯が可能です。
エコキュートとガス給湯器の主な違いは、お湯をつくるために使うエネルギーの種類です。
エコキュートは電気を利用してお湯をつくりますが、ガス給湯器はガスを燃焼させてお湯を沸かします。また、給湯器を動かすための電気を必要とするため、仕組みやランニングコストが異なります。
エコキュートとガス給湯器の特徴は、下表のとおりです。
エコキュートと電気温水器の大きな違いも、お湯を沸かす仕組みにあります。エコキュートはヒートポンプ技術を使い、「電気の力」と「空気中の熱」を組み合わせて効率的に水を加熱します。一方、電気温水器は「電気の力」のみを使用し、ヒーターで直接水を加熱する仕組みです。
この違いにより、電気温水器はエコキュートと比べて消費電力が多く、ランニングコストも高くなる傾向があります。エコキュートは空気中の熱を効率的に活用するため、省エネルギーで経済的な運用が可能です。ただし、初期費用は電気温水器よりも高くなる点がデメリットとして挙げられます。
エコキュートと電気温水器の特徴を、以下の表にまとめました。
ヒートポンプ技術により、空気中の熱を活用してお湯を沸かす「エコキュート」には、以下のメリットがあります。
ここでは、エコキュートの導入によって得られる4つのメリットについて詳しく解説します。
エコキュートは、少ない電力で効率的にお湯を沸かすため、ガス給湯器や電気温水器に比べてランニングコストを削減できます。
また、電気料金が割安になる深夜にお湯をつくっておき、貯湯タンクに貯めておくことで、日中の電力消費を抑えることが可能です。この仕組みにより、毎月の光熱費の削減が期待できるだけでなく、長期的な節約にもつながります。
貯湯タンクにお湯を貯める仕組みのエコキュートは、停電や断水などの災害時にも、タンク内のお湯を生活用水として利用できます。タンクに残ったお湯は、非常用取水栓から取り出すことが可能です。
一方、ガス給湯器は使用時にその都度お湯をつくる仕組みであることから、電気や水道が止まるとお湯が使えません。地震などの災害が多い日本において、非常時に水やお湯が使える点はエコキュートの大きなメリットといえるでしょう。ただし、飲料水としての使用には適していません。メーカーの公式サイトやカタログなどでも、タンク内のお湯をそのまま飲むことを避けるよう記されています。
エコキュートは再生可能な空気中の熱を活用して、少ないエネルギーでお湯をつくるため、二酸化炭素の排出量が少ないことが特徴です。
省エネ対策が可能で、環境に優しい点もエコキュートの魅力の一つです。
環境にやさしい省エネ機器であるエコキュートは、導入時に国や自治体の補助金制度を利用できる場合があります。
例えば、経済産業省が設けた2025年度の「給湯省エネ2025事業」です。本制度では、一定の要件を満たすことで6万〜13万円の補助金を受け取れます。
また、各地方自治体においても独自の補助金制度を設けている場合があるため、お住まいの地域の制度を確認してみると良いでしょう。エコキュートは初期費用が高めですが、補助制度を活用することで、導入コストを抑えられます。
エコキュートには、光熱費や二酸化炭素の排出量を削減できるなどのメリットがある一方、以下のようなデメリットもあります。
エコキュート導入前に知っておきたい4つのデメリットを、詳しく解説していきます。
エコキュートは、ガス給湯器や電気温水器に比べると、初期費用の負担が大きい傾向があります。そのため、導入コストを抑えたいご家庭には不向きかもしれません。
ただし、少ない電力で効率よくお湯を沸かせるため、月々の光熱費は削減可能です。長期的に見ると、トータルコストがお得になる可能性があります。
また、補助金制度を活用すると、エコキュートの初期費用を抑えられます。
エコキュートの交換費用の相場はいくら?価格が変動する要素を紹介>>
エコキュートは、設置場所のスペースが限られている場合には、設置が難しいことがあります。これは、導入時にヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つを設置するスペースを確保する必要があるためです。
ただし、近年はコンパクトな薄型タイプも登場しており、狭いスペースでも設置できる場合があります。専門業者に相談しながら、設置場所に合わせた最適な製品を選ぶのがおすすめです。
エコキュートは貯湯ユニットにお湯を貯める構造上、飲料水としての使用には適していません。メーカーの公式サイトやカタログなどでも、タンク内のお湯をそのまま飲むことを避けるよう記されています。
水圧が比較的弱い傾向があるのも、エコキュートのデメリットの一つです。エコキュートは、貯湯ユニットに貯めたお湯を給湯する仕組み上、タンクの耐圧に合わせた水圧しか確保できません。
そのため、シャワーを使用する際に水圧の弱さを感じるかもしれません。しかし、近年ではガス給湯器と同等の高水圧を実現したモデルも登場しており、そういったモデルを選ぶことで従来の水圧の弱さを補うことが可能です。
エコキュートは、光熱費削減や災害時の備えとして役立つ一方で、初期費用の高さや水圧の弱さなどには注意が必要です。
上記のようなメリット・デメリットを踏まえると、エコキュートは次のような人におすすめです。
空気中の熱を有効活用するエコキュートは、光熱費の削減や環境への配慮に関心がある方に適しています。また、オール電化や太陽光発電との相性も良く、太陽光発電と併用してお得に利用したい方にもおすすめです。
なお、エコキュートとガス給湯器のメリットを同時に叶えたい場合は、「ハイブリッド給湯器」も選択肢の一つです。ハイブリッド給湯器は、通常時はヒートポンプで省エネ給湯を行い、湯切れ時にはガス給湯器が瞬時にお湯を供給します。停電や災害時でもお湯を確保できるため、非常時の備えとしても安心して利用できる給湯システムといえます。
エコキュートを導入するにあたり、寿命や毎月の電気代などが気になる方も多いでしょう。ここでは、エコキュートに関するよくある2つの疑問にお答えします。
エコキュートの寿命は、一般的に約10年が目安です。ただし、使用頻度や設置環境、メンテナンス状況などにより、早く寿命を迎えるケースもあれば、10年以上使える場合もあります。
使用開始から10年を過ぎると、部品の製造が終了していることも少なくないため、修理が難しくなる前に買い替えを検討することが賢明といえるでしょう。
エコキュートの毎月の電気代は、2,000〜6,000円程度が目安です。電気温水器と比較すると、エコキュートはランニングコストが約3分の1に抑えられる(※)とされています。
ただし、上記の金額はあくまでも目安であり、実際の電気代は契約している電気料金プランや家族構成、使用頻度、エコキュート自体の性能によって変動します。
※出典:ご存じですか?省エネ効果が高い家庭用ヒートポンプ給湯器『エコキュート』の仕組みと特徴について|環境省
エコキュートは、電気と空気の熱を利用して効率的にお湯を沸かす省エネ給湯器であり、光熱費の節約や防災対策にも役立ちます。ただし、初期費用や設置スペースなど、導入前に考慮すべき点もあります。ライフスタイルや住環境に適しているかをしっかり検討しましょう。
「どの給湯器を選べば良いのかわからない」「自宅に設置できるか不安」とお悩みの方は、ぜひ鈴与商事にご相談ください。
鈴与商事では、エコキュートはもちろん、ガス給湯器やハイブリット給湯器も取り扱っております。ご家庭の状況に合わせた最適なプランをご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
本記事では、エコキュートの仕組みや他の給湯器との違い、メリット・デメリットについて分かりやすく解説します。
エコキュートについて
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■目次
エコキュートとは
空気中の熱を汲み上げて移動させる「ヒートポンプ技術」を活用し、少ないエネルギーで効率的にお湯をつくるため、環境負荷の軽減や光熱費を削減できるという特徴があります。
まずは、エコキュートの仕組みや、ガス給湯器・電気温水器との違いを詳しく解説します。
エコキュートの仕組み
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エコキュートは、お湯をつくる「ヒートポンプユニット」と、お湯を貯める「貯湯ユニット(タンク)」の2つの装置で構成されています。ヒートポンプユニットで作られたお湯が貯湯ユニットに蓄えられ、お湯を使うときに給湯される仕組みです。
貯湯ユニットはお湯を貯めるタンクですが、上部にお湯、下部に水があり、その間にぬるま湯の「混合層」があります。この構造により、タンク内でお湯と水が混ざることはありません。
室内でお湯を使用すると貯湯ユニット内のお湯が減り、その補充のために下部の水がヒートポンプに送られ、温められて上部に戻るサイクルになっています。
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ヒートポンプユニットでは、「圧縮されると温度が下がる」「膨張すると温度が上がる」という熱の性質を利用してお湯をつくります。
<ヒートポンプでお湯をつくる仕組み> 1.外気の熱を吸い込んで冷媒(二酸化炭素)にその熱を移す 2.冷媒を圧縮し、冷媒の温度をさらに上げる 3.高温になった冷媒の熱をタンク内の水に移動させる 4.タンク内の水が温まってお湯ができる 5.できたお湯はタンクに貯められる |
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エコキュートは、上記のような自然の原理を応用したヒートポンプ技術を活用しているため、少ないエネルギーで経済的な給湯が可能です。
ガス給湯器との違い
エコキュートは電気を利用してお湯をつくりますが、ガス給湯器はガスを燃焼させてお湯を沸かします。また、給湯器を動かすための電気を必要とするため、仕組みやランニングコストが異なります。
エコキュートとガス給湯器の特徴は、下表のとおりです。
エコキュート | ガス給湯器 | |
お湯をつくるエネルギー源 | 電気 | ガス・電気 |
お湯をつくる仕組み | ヒートポンプ技術で水を加熱 | ガスを燃焼させて水を加熱 |
お湯を出す仕組み | 貯湯式 (お湯を貯めておき、使うときに給湯する) | 瞬間式が主流 (お湯をつくりながら給湯する) |
初期費用 | ガス給湯器より高い | エコキュートより安い |
ランニングコスト | ガス給湯器より安い | エコキュートより高い |
電気温水器との違い
この違いにより、電気温水器はエコキュートと比べて消費電力が多く、ランニングコストも高くなる傾向があります。エコキュートは空気中の熱を効率的に活用するため、省エネルギーで経済的な運用が可能です。ただし、初期費用は電気温水器よりも高くなる点がデメリットとして挙げられます。
エコキュートと電気温水器の特徴を、以下の表にまとめました。
エコキュート | 電気温水器 | |
お湯をつくるエネルギー源 | 電気 | 電気 |
お湯をつくる仕組み | ヒートポンプ技術で水を加熱 | ヒーターで水を加熱 |
お湯を出す仕組み | 貯湯式 (お湯を貯めておき、使うときに給湯する) | 貯湯式と瞬間式の2種類 ※一般家庭では貯湯式が主流 |
初期費用 | 電気温水器より高い | エコキュートより安い |
ランニングコスト | 電気温水器より安い | エコキュートより高い |
エコキュートのメリット
- ランニングコストを抑えられる
- 停電や断水などの万が一のときでも貯湯タンクに蓄えたお湯を使える
- 環境にやさしい
- 補助金制度を使って初期費用を抑えられる
ここでは、エコキュートの導入によって得られる4つのメリットについて詳しく解説します。
ランニングコストを抑えられる
また、電気料金が割安になる深夜にお湯をつくっておき、貯湯タンクに貯めておくことで、日中の電力消費を抑えることが可能です。この仕組みにより、毎月の光熱費の削減が期待できるだけでなく、長期的な節約にもつながります。
停電や断水などの万が一のときでもお湯を使える
一方、ガス給湯器は使用時にその都度お湯をつくる仕組みであることから、電気や水道が止まるとお湯が使えません。地震などの災害が多い日本において、非常時に水やお湯が使える点はエコキュートの大きなメリットといえるでしょう。ただし、飲料水としての使用には適していません。メーカーの公式サイトやカタログなどでも、タンク内のお湯をそのまま飲むことを避けるよう記されています。
環境にやさしい
省エネ対策が可能で、環境に優しい点もエコキュートの魅力の一つです。
補助金制度を使って初期費用を抑えられる
例えば、経済産業省が設けた2025年度の「給湯省エネ2025事業」です。本制度では、一定の要件を満たすことで6万〜13万円の補助金を受け取れます。
また、各地方自治体においても独自の補助金制度を設けている場合があるため、お住まいの地域の制度を確認してみると良いでしょう。エコキュートは初期費用が高めですが、補助制度を活用することで、導入コストを抑えられます。
エコキュートの設置を検討しているなら
\鈴与商事にお気軽にご相談ください!/
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エコキュートのデメリット
- 初期費用が比較的高額
- 十分な設置スペースが必要
- 飲料用には適していない
- 水圧が弱いタイプが多い
エコキュート導入前に知っておきたい4つのデメリットを、詳しく解説していきます。
初期費用が比較的高額
ただし、少ない電力で効率よくお湯を沸かせるため、月々の光熱費は削減可能です。長期的に見ると、トータルコストがお得になる可能性があります。
また、補助金制度を活用すると、エコキュートの初期費用を抑えられます。
エコキュートの交換費用の相場はいくら?価格が変動する要素を紹介>>
十分な設置スペースが必要
ただし、近年はコンパクトな薄型タイプも登場しており、狭いスペースでも設置できる場合があります。専門業者に相談しながら、設置場所に合わせた最適な製品を選ぶのがおすすめです。
飲料用には適していない
水圧が弱いタイプが多い
そのため、シャワーを使用する際に水圧の弱さを感じるかもしれません。しかし、近年ではガス給湯器と同等の高水圧を実現したモデルも登場しており、そういったモデルを選ぶことで従来の水圧の弱さを補うことが可能です。
エコキュートの導入がおすすめな人
上記のようなメリット・デメリットを踏まえると、エコキュートは次のような人におすすめです。
- ランニングコストを抑えたい人
- 災害の備えをしたい人
- 環境に配慮したい人
- オール電化にしたい人
- 太陽光発電を設置している人・設置を検討している人
空気中の熱を有効活用するエコキュートは、光熱費の削減や環境への配慮に関心がある方に適しています。また、オール電化や太陽光発電との相性も良く、太陽光発電と併用してお得に利用したい方にもおすすめです。
なお、エコキュートとガス給湯器のメリットを同時に叶えたい場合は、「ハイブリッド給湯器」も選択肢の一つです。ハイブリッド給湯器は、通常時はヒートポンプで省エネ給湯を行い、湯切れ時にはガス給湯器が瞬時にお湯を供給します。停電や災害時でもお湯を確保できるため、非常時の備えとしても安心して利用できる給湯システムといえます。
\ガスと電気のいいところどり!/
エコキュートについてよくある疑問
- 寿命はどれくらい?
- 毎月の電気代はいくらぐらい?
寿命はどれくらい?
使用開始から10年を過ぎると、部品の製造が終了していることも少なくないため、修理が難しくなる前に買い替えを検討することが賢明といえるでしょう。
毎月の電気代はいくらぐらい?
ただし、上記の金額はあくまでも目安であり、実際の電気代は契約している電気料金プランや家族構成、使用頻度、エコキュート自体の性能によって変動します。
※出典:ご存じですか?省エネ効果が高い家庭用ヒートポンプ給湯器『エコキュート』の仕組みと特徴について|環境省
まとめ
「どの給湯器を選べば良いのかわからない」「自宅に設置できるか不安」とお悩みの方は、ぜひ鈴与商事にご相談ください。
鈴与商事では、エコキュートはもちろん、ガス給湯器やハイブリット給湯器も取り扱っております。ご家庭の状況に合わせた最適なプランをご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。