JAFの平成19年のトラブルデータを見ると、6月の出動件数で一番多い原因は「過放電バッテリー」、つまりバッテリーあがり。バッテリーあがりの恐いところは突然起きることで、起きたときにはクルマは動かず…。そんなことにならないために、梅雨から夏にかけては、バッテリートラブルに十分注意する必要があります。
─どうしておきる?
使う場所 |
消費量 |
エアコン(18度・強) |
17.3A |
デフォガー |
12.4A |
ブレーキランプ |
7.0A |
ヘッドライト |
5.1A |
ワイパー |
5.0A |
オーディオ(最大音量) |
4.2A |
パワーウインドウ |
3.4A |
(データ参照)JAF
バッテリーの電気は、エンジンの回転で発電機を回すことで蓄積 され、そこから随時供給されます。だから、電気の消費量が多い エアコンやデフォガーを多用する梅雨どきは、バッテリーにかかる 負荷も大きくなります。
電気がたくさん使われる=バッテリー消費が大きくなるだけでなく、 発電と充電、放電を繰り返すうちにバッテリーの性能も落ち、 トラブルが発生することも多くなるのです。
─どうすればいい?
まず、電気の使用量を控えることで、バッテリーの消耗を避けましょう。特に、この時期使うことが多い「デフォガースイッチ」は電力消費の上位に入りますので、曇りが取れたらこまめにスイッチを切りましょう。
また、そもそもバッテリーが劣化していないか、バッテリー液は十分か、定期的に チェックしましょう。鈴与チェーンのスタンドでは、バッテリーチェック&交換ができる ので、給油のついでに一度チェックしてみては。
燃料タンクの中でも「結露」が発生するってご存知でしたか?この燃料タンクにたまった水分を、そのままにしておくと 1)サビの発生 2)燃料タンクや燃料パイプでの水分凍結といったことになり、燃焼効率の悪化やエンジントラブルの原因になるんです。
─どうしておきる?
クルマを走らせるとガソリンが減るので、燃料タンクの中の空気の量が多くなります。日中は気温が上がって、その空気は温められますが、夜になって気温が下がると空気が冷え、空気中の水分が水滴となり「結露」が発生します。水と油は混じり合わず、ガソリンよりも比重の大きい水がタンクの底に沈んで、蒸発できずに溜まるというのがその原理。
つまり、日中と夜間の温度差が大きい冬や湿度の高い梅雨は水がたまりやすくなるのです。
─どうすればいい?
燃料タンクから水だけを取り除くことはできないので、『水抜き剤』を使います。 水と油は混ざりませんが、アルコールは水とも油とも混ざります。この性質を 活用したのが水抜き剤。燃料タンクに直接入れれば、燃料タンクにたまった水 と燃料がアルコールを媒介して混ざるため、燃料と一緒に水が燃焼され車外 へ放出される、というわけです。
水抜き剤はガソリンスタンドでも購入できますので、スタッフまでお気軽にお声かけください。
梅雨コラム: 「水抜き剤って本当に必要?」
運転する方なら、ガソリンスタンドで水抜き剤を勧められた経験がある方も多いのではないでしょうか?燃料タンクに水がたまる原理は先程お話しましたが、「車にあまり乗らない人も必要?」と疑問を抱いた方もいるかもしれません。
基本的に、水抜き剤は「約半年に1回、冬の時期と梅雨時に入れるのが効果的」とされていますが、水抜き剤を入れないからといってクルマがすぐに故障するわけではありません。ただし、クルマに乗る頻度に関わらず燃料タンクに水はたまりますし、クルマにとっていいものでないことは事実。1回あたり数百円程度の出費なので、愛車のために年に1〜2回位はメンテナンスしてあげたいものですね。