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卒FIT電源の買取りと静岡市への供給による 再生可能エネルギーの地産地消について ~ 国内初の実事業「静岡市 エネルギーの地産地消事業」の発展 ~

鈴 与 商 事 株 式 会 社
経営企画部長 佐野 博紀

 
 鈴与商事株式会社(本社:静岡市清水区入船町11-1/本部:静岡市葵区栄町1-3 鈴与静岡ビル/資本金:20億円/代表取締役社長:加藤 正博、以下、鈴与商事)は、2017年2月28日付で静岡市(市長:田辺 信宏)と締結した「静岡市 エネルギーの地産地消業務委託基本契約」に基づき、固定価格買取制度の買取期間が満了を迎える太陽光発電の余剰電力(以下、卒FIT電源)を地産電源のひとつに組み込み、市内の全小中学校や市有施設に電力供給する、「自治体による卒FIT電源の利活用事業」を開始致します。
 鈴与商事と静岡市は、地域経済の活性化や防災機能の向上、環境負荷の低減などを目指し、2017年度から「エネルギーの地産地消事業」に取り組んでおります。
 当事業は、静岡市役所庁舎等の市有施設(279施設)が使用する電力を、静岡市の清掃工場(沼上清掃工場、西ケ谷清掃工場)から発生する電力、及び静岡市に本社を置く鈴与商事が調達する電力によって賄うことで、エネルギーの地産地消を実現する国内初の取り組みとなります。
 また、地域の防災拠点となる静岡市内の小中学校(80校)に蓄電池を設置し、蓄電池群制御システムの活用により、平常時は需給調整のために利用し、非常時には防災用電力として活用するスキームを構築しております。
 今回の「自治体による卒FIT電源の利活用事業」は、「静岡市 エネルギーの地産地消事業」の発展形のものとなります。
 

1.主な事業内容

 2009年からスタートした太陽光発電における固定価格買取制度の内、住宅用太陽光発電に対する買取期間が本年10月以降に順次満了となり、設備所有者である市民の皆さまが自ら新たな電力売却先(小売電気事業者)を探さなければならない状況となります。
 また、静岡市では、本年度より小中学校への空調設備(エアコン)の導入を進めており、日中における電力消費量の増加が予想され、環境負荷の低い新たな地産電源を確保する必要があります。
 これらの状況を踏まえ、各家庭で発電した環境に優しい太陽光発電による卒FIT電源を、電気小売事業者である鈴与商事が買い取ることにより、地産電源に組み込み、市内の全小中学校や市有施設で活用するスキームを新たに確立致しました。
 
【事業スキーム】

 
※ 買   取   金   額:10円/kWh(消費税等相当額10%込み)
 ※ 買   取   期   間:2019年11月1日~2024年3月31日
 ※ 受   付   期   間:2019年9月初旬より受付予定
 ※ 受   付   H    P : 
https://solar.suzuyoshoji.co.jp/kaitori/
   ※フリーダイヤル:0120-273-787

2.静岡市としての事業効果

 今回の新たなスキームは、今後、国内で発生する卒FIT電源の利活用や、再生可能エネルギーの更なる有効活用に資する先進的な事業となります。
 静岡市では、SDGs未来都市として様々な取り組みを行っておりますが、この新たなスキームの確立により、SDGs未来都市に掲げる「経済(経済の地域内循環)」「社会(市民参画機会の創出)」「環境(環境負荷の低減)」の三側面の相乗効果を目指しております。
 また、本取組みにご賛同して頂ける静岡市域外にお住いの方々に対しても募集を行い、ご自宅の卒FIT電源を静岡市内の小中学校に供給する「サポーター制度」を順次導入・展開する予定です。

 

3.鈴与商事としての今後の展望について

 鈴与商事は、「静岡市 エネルギーの地産地消事業」の受託当初より、静岡市民の卒FIT電源における利活用をテーマに検討を進め、今般のスキーム構築に至りました。
 今後は、静岡県・愛知県・山梨県・長野県エリアを中心に展開するLPガス、住宅用太陽光発電設備、ボトルウォーター等の当社のお客様を対象とした卒FIT電源買取サービスも展開して参ります。
 
 現在、静岡市を始め、全国の多くの自治体が「温暖化対策(CO2削減・省エネルギー設備の導入)」「エネルギーの地産地消」「再生可能エネルギーの導入促進」などについての取組みを検討している中で、「官民連携」が有効手段のひとつとされています。
 当社は、今回の静岡市との取り組みで得られた知見をベースに、FIT期間終了後も住民の方々が心配することなく再生可能エネルギーを積極的に導入しやすい「まちづくり」に貢献すべく、県内のみならず全国の自治体の皆様と同様の取り組みを進めていく予定です。
 
 更に、調整力市場や今後の開設が見込まれる容量市場を見据え、地域に潜在する「電源リソース(休眠中の発電機、空調設備等)」を活用したデマンドレスポンス等への展開も目指して参ります。この展開にあたっては、今般の「静岡市 エネルギーの地産地消事業」を基盤に検討を進めます。
 当社は、今後も「官民連携」という形で自治体に対する積極的な支援、ソリューションサービスを提供して参ります。
以 上  
 
  ≪本件に関する問い合わせ先≫ 
 鈴 与 商 事 株 式 会 社   
  経  営  企  画  部   
054-273-7832  
 
【PDF】鈴与商事プレスリリース:卒FIT電源買取と静岡市への供給による再可エネルギーの地産地消(436KB)