鈴与商事株式会社（本社：静岡県静岡市清水区入船町１１－１／本部：静岡県静岡市葵区栄町１－３ 鈴与静岡ビル／資本金：２０億円／代表取締役社長：加藤 正博、以下、鈴与商事）は、静岡市（市長：田辺 信宏）と２０１７年２月２８日付で締結した「静岡市 エネルギーの地産地消業務委託基本契約」に基づき、静岡市役所庁舎（葵区役所、駿河区役所、清水区役所、以下３庁舎）に対して、１００％再生可能エネルギー由来となる「ＲＥ１００電気」の供給を開始することをお知らせ致します。

　鈴与商事と静岡市は、地域経済の活性化や防災機能の向上、環境負荷の低減などを目指し、２０１７年度から「エネルギーの地産地消事業」に取り組んで参りました。
　今回、２０２０年１２月２日付で静岡市が２０５０年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする都市の実現に向けた「ゼロカーボンシティ」を宣言したことを受け、２０２１年４月１日より市民との窓口となる３庁舎で使用する電力を１００％再生可能エネルギー由来となる「ＲＥ１００電気」として、鈴与商事が供給致します。

　３庁舎に供給する「ＲＥ１００電気」は、鈴与商事の出資会社であるしずおか未来エネルギー株式会社（本社：静岡県静岡市葵区黒金町１２―５／資本金：７５０万円／代表取締役社長：服部 乃利子、以下、しずおか未来エネルギー）が市民ファンドによる資金を活用して静岡市有施設に設置した太陽光発電設備による電力と、静岡市の西ケ谷清掃工場で発電された電力を活用致します。これにより、エネルギーの地産地消も同時に実現致します。
　市民ファンドの出資による太陽光発電設備を活用した市庁舎への「ＲＥ１００電気」の供給は、国内初の取り組みとなります。

　また、鈴与商事は関連会社である鈴与電力株式会社（本社：静岡県静岡市葵区栄町１－３ 鈴与静岡ビル／代表取締役社長：杉山 髙広、以下、鈴与電力）を通じ、２０２１年４月１日より全国を対象に、固定価格買取制度によるＦＩＴ電力を活用した再生可能エネルギー１００％由来の「ＲＥ１００電気」と、非化石証書を活用した温室効果ガス排出量実質ゼロの「ゼロカーボン電気」の販売を開始致します。「ＲＥ１００電気」の供給にあたっては、「ＲＥ１００」の要求基準に照らし、お客様の個別のご要望に応じ、小水力・太陽光等の各種再生可能エネルギー電力と非化石証書を組み合わせた電力を供給して参ります。
　「ゼロカーボン電気」の供給にあたっては、鈴与商事が自社で所有する太陽光発電設備をはじめ、全国の太陽光発電や小水力発電等による再生可能エネルギー電力や、各自治体等が所有する公営水力発電設備や清掃工場で発電された電力を活用して参ります。
　今回の静岡市３庁舎への「ＲＥ１００電気」の供給は、「静岡市 エネルギーの地産地消事業」の一環であるとともに、ゼロカーボン電気の供給を通じ、「ゼロカーボンシティ」を宣言した静岡市をはじめとした全国での脱炭素に向けた活動を支援するものとなります。
 

１．主な事業内容

　静岡市エネルギーの地産地消事業は、静岡市役所庁舎等の市有施設（２７９施設）が使用する電力を、静岡市の清掃工場（沼上清掃工場、西ケ谷清掃工場）から発生する電力、しずおか未来エネルギーが市民ファンドによる資金を活用して静岡市有施設に設置した太陽光発電設備からＦＩＴ売電する電力、固定価格買取制度の買取期間が満了を迎えた太陽光発電の余剰電力（卒ＦＩＴ電力）、及び静岡市に本社を置く鈴与商事が調達する電力によって賄うことで、エネルギーの地産地消を実現しています。
　今回は、しずおか未来エネルギーがＦＩＴ売電している電力、西ケ谷清掃工場から発生する電力のうちＦＩＴ売電している電力を活用することで、「ＲＥ１００」の基準を達成し、３庁舎のＲＥ１００化を実現するものです。
 

 事業スキーム

 

※ 供給電力量              　： 年間７,２５５,６６６ｋｗｈ（予定使用電力量）

※ 供給期間                　 ： ２０２１年４月１日～２０２４年３月３１日

※ 温室効果ガス削減量   ： 年間２,８００ｔ－ＣＯ２
 

２．静岡市としての事業効果

　２０２０年１２月に市長が表明した「２０５０年温室効果ガス実質排出ゼロ」に向け、静岡市の事務事業における温室効果ガス排出量の削減を図るため、再生可能エネルギーから発電した電力を積極的に市有施設で活用していきます。
　また、単に温室効果ガスの削減を図るだけでなく、静岡市の率先した取組みを積極的に情報発信していくことで、市民や事業者の皆様の地球温暖化に対する意識醸成を図ります。
　今後は、本取り組みの効果を検証し、対象施設の拡大を検討していく中で、更なる再生可能エネルギーの普及拡大に努めて参ります。

 

３．鈴与商事としての今後の取り組み方針について 

　「ゼロカーボンシティ」を宣言した静岡市をはじめ、国内のあらゆる地域では、脱炭素社会に向けた具体的な施策が求められています。
　今回の静岡市３庁舎への「ＲＥ１００電気」の供給は、具体的な取り組み事例として、全国に先駆けて実践し、地域から発信する事業となります。
　今後も、「静岡市エネルギーの地産地消事業」で培った知見をベースとして、脱炭素社会の実現に資する様々な施策を創造し、全国の各地域と一体となって課題解決に取り組んで参ります。