2009年は厄除け開運! 知っておきたい“節分”のこと

CONTENTS
そもそも、節分って?
豆と鬼にまつわるお話
全国各地、ちょっと変わった地方の風習

第2章 豆と鬼にまつわるお話

節分といえばやっぱり、豆まき。豆まきといえば、鬼と豆。でも、そもそもなんで大豆なの?といった素朴な疑問をはじめ、節分の主人公である鬼と豆についてクローズアップしました。

どうして大豆なの?

昔々、京都鞍馬山に鬼が出たとき、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけて退治した…という話があり、魔の目(魔目=まめ)に豆を投げつけて魔を滅す(魔滅=まめ)といった語呂合わせ的な由来も。また、生の豆をまいて拾い忘れた豆から芽が出ると縁起が悪いとされることから、豆まきに用いられる豆は炒り豆。これは、「炒る」が「射る」にもかかっているんですね。

豆まきは落花生もアリ??

豆まきの豆といえば、大豆を思い浮かべる方が多いですよね。でも、北海道、東北、信越地方では当たり前のように、落花生で豆まきをするのだとか…。「えっ?」と思ってしまいますが、大豆の場合、まいた豆は捨ててしまうこともあるけれど、落花生なら殻つきだから中身はきれい、大きいから拾うのも簡単…と、とても合理的といえばその通り。その他にも、広島・鳥取などの中国地方では小銭をまくところもあるそうです。

豆で占う吉凶

明治期に全国的に行われていた風習で、 囲炉裏に12か月に見立てた豆を12個並べ、その焼け具合で各月の天候を占う「豆占い」というものがあります。豆が白い灰になった月は晴れ、黒く焦げたら雨、豆がころがったら強風など。今でもこの風習が残っている地方があります。また、湯の中に豆を入れ、それを見ずにすくえたらその年良いことがある、というものも。

節分の豆が余ったら?食べ方いろいろ

年の数だけ豆を食べるといっても、食べるべき豆の数は年々増え…いくらおいしくても全部食べるのは一苦労。そんな方は、ちょっと目線を変えて、こんな食べ方はいかがでしょう?

福茶

豆を入れた福茶(本来は、新年に初めて汲んだ水でたてるお茶のこと)がおすすめ。福豆と呼ばれる節分用の豆にお茶を注ぐだけでOK。新年を迎える行事でもある節分に、邪気を祓う福豆はいかがでしょう?

 


チリビーンズ



少し手を加えておかずにしてしまうという手も。例えば、トマト缶や豚肉と煮込めば、 夕飯のご馳走に。誰も節分の豆とは気づかないかも!?

  1. 一晩水に浸しておいた豆を、ひたひたの水で強火で約15分茹でて冷めたら薄皮をむく
  2. オリーブオイルをひいたフライパンで、みじん切りのニンニクと玉ねぎを透き通るまで炒める
  3. トマト缶を汁ごと加え、固形コンソメ、塩コショウで味を調える
  4. 火を弱めて水気を飛ばし、パプリカパウダーやカレー粉、豆板醤などを好みで加える

鬼は悪者?そのイメージはどこからきたの?

古く「日本書紀」には天皇の御大葬をのぞき見る鬼が出てきますが、ここでは危害を加える鬼ではありません。鬼が悪者にされたのは奈良時代以降で、「日本霊異記」や「今昔物語」には横死者や怨霊が危害を加えるタタリとしての鬼に。 ところが室町時代には、恐ろしいだけではなく、恵みをもたらす鬼が登場。例えば、一寸法師では鬼に呑み込まれた一寸法師が針で鬼の腹を突きまくると鬼は降伏し、“打出の小槌”を置いて逃げます。その小槌を振ると、一寸法師は大きな若武者になりお姫様と結ばれてハッピーエンド。つまり、始めから鬼は悪者だったわけでもありませんし、“恐ろしい鬼”と“幸せをもたらす鬼”の2タイプがいるんですね。

幸せをもたらす鬼”


写真・男鹿市観光商工課
ご存知、「泣ぐコはいねがー」という荒々しい声を発しながら子供や初嫁、怠け者を 探して暴れる「なまはげ」。鬼の面、ケラミノ、ハバキを身に付け大きな出刃包丁を 持って家を訪れるわけですが、主人はなまはげをなだめながら丁重にもてなします。 その他にも、屋久島のトシノカミ、鹿児島の下甑島のトシドン、沖縄の赤マタ・黒マタ などは“邪気を払い幸せをもたらす鬼”とされています。

赤鬼・青鬼・黒鬼…その意味は?

鬼というと、三色の鬼をイメージしますよね。この色は、人間の三つの煩悩を象徴していて、赤鬼は「貪欲」、青鬼は「怒り」、黒鬼は「愚痴」を表します。 京都市上京区の廬山寺は、この三色の鬼が舞い踊ることで有名。一方、東京の喜多見氷川神社では、赤・青・白・黒と4色の鬼が登場。4色の鬼と神官との問答の末、スルメを与えられて鬼は山に帰り、「福は内」と豆をまくと、今度は大黒様、恵比寿様の行列が社殿に進んできて舞を奉納する…という、「鬼問答」と「福の舞」が一連の行事となっている珍しい節分祭。この4色の鬼は、陰陽五行からきていて「東・西・南・北」をそれぞれ「青・白・赤・黒」としています。

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