初心者でもわかる!!タイヤ選びの豆知識

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愛車は大丈夫!?
タイヤで変わる
愛車のタイヤ選び&衣替えをしよう

1章、愛車は大丈夫!?意外に多いタイヤ不良

タイヤを選ぶ前に知っておきたいのが、今、自分が使っているタイヤの状態。ここでは、とっても多いタイヤの不良についてご紹介します。

● 4台に1台は不良タイヤ?意外に見落とされているタイヤの危険性
9月号の車検特集で取り上げた通り、日本は車検制度もしっかりしているので“日本の車は定期的に点検されていて安全”というイメージがあるかと思いますが、意外にも日本の道路には“安全性に不安があるタイヤを付けたクルマ”がたくさん走っているとか。

実際、(社)日本自動車タイヤ協会が今年7月に東名高速道路・浜名湖サービスエリア駐車中のドライバーを対象に実施したタイヤ点検の調査によると、点検台数297台中なんと71台、つまり23.9%ものクルマが安全性に不安がある状態という結果が出たのです!!

では、どんな状態のタイヤが多いのか調査の内訳を見てみると、【空気圧不足】が最も多く、続いて【偏摩耗】【タイヤ溝不足】があげられています。中には「タイヤの空気圧なんてチェックしたことがないよ」という方もいるのではないでしょうか?自分でチェックしない限り、不良な状態で走り続けてしまうものなので、特に注意が必要なのです。

● なんでこんなに不良タイヤが多いの?
でも、なぜこんなにも不良タイヤが多いのか、ちょっと疑問に思いませんか?それは、以前は3年ほどでクルマを買い替える方も多かったのですが、ここ最近では買い替えを控える方も増え、買い替えサイクルは平均7〜10年になったことも影響しています。どういうことかというと、かつてはタイヤの寿命が来る頃にはクルマを換えていたという方も多かったのが、クルマを換えるどころかタイヤも換えず走り続けてしまう人が増えてきたということ。

つまり、タイヤを換えずにクルマに長く乗り続けてしまうケースが増えたため、必然的にタイヤが傷んで不良が多くなる、というわけです。愛車と長くつきあうならば、タイヤのメンテナンスも忘れずに行いたいものですね。

● 傷んだタイヤで走り続けると・・・ある日突然!!
実際の所、痛んだままで走り続けたらどうなるのでしょう?「そりゃ交換したほうがいいのはわかるけど、すぐトラブルが起きるわけでもないし…」と思っていたら大間違い!タイヤの損傷は即事故などのトラブルに直結する危険があるのです。事実、タイヤが原因で「直線の一般道で車線変更中に突然横転、車外放出された人が死亡」という事故も起きています。この時の原因は『タイヤのバースト』。パンクと違い、突然バンッと破裂しハンドル操作もままならないほどバランスを大きく崩してしまうのがバーストですが、この事故は日常点検をしておけば防げた事故といえます。

●「自分のクルマの指定空気圧がわからない…」そんな人は要注意!
先に話した通り、不良タイヤは空気圧不足によるものが多くなっていますが、空気圧が不足した状態のタイヤのまま走り続けると、先の事故の様にバーストの危険も高まって非常に危険。クルマに乗っていれば勿論、乗っていなくても減っていくのが空気圧。クルマの利用頻度に関わらず、定期的にチェックする必要があるんですね。

●ガソリンスタンドで空気圧チェック!
空気圧のチェックは、月1がめやすとも言われています。利用頻度にもよりますが、クルマに乗る方はだいたい月に1回はガソリンスタンドに行きますよね?空気圧チェックはガソリンスタンドでも手軽にできますので、毎回とまでいかないにしてもスタンドに行ったら2回に1回は空気圧チェックをするよう習慣付けてはいかがでしょう。ちなみに、走り回った直後は中の空気が膨張して空気圧が高くなっていて正確な値が出ないので、空気圧チェックは「タイヤが冷めているとき」に行うのも忘れずに。

● タイヤ交換のめやすはどの位?
タイヤの状態が安全性に大きく関係してくるのは皆さんご存知ですよね。そのタイヤは、走行することで摩耗し、本来の性能が発揮できなくなり交換が必要になります。では、どのタイミングで交換すればいいのでしょう?一般的にタイヤの交換目安は走行距離約3万kmと言われていて、年間1万km走るとしたら3年が目安。とはいえ使用頻度や走行方法によってタイヤの減り方は異なってくるので、スリップサインや傷など直接目で確かめることが大切です。
また、よく交換時期について「スリップサインが出るまで大丈夫」と思っている人がいますが、必ずしも正解とはいえません。スリップサインとは「これ以上減ると構造上危険!」というタイヤの赤信号レベルのサインなので、これが出てからではとても危険。スリップサインが出る前でも、少しでも乗り心地に違和感を感じたら早めに交換を。

タイヤ豆知識:【ローテーションによる長持ち効果】
タイヤを長持ちさせる方法として昔からあるのが「ローテーション(位置交換)」。タイヤの減り方は4本とも同じではないので、定期的にタイヤの位置を換えることで摩耗を均一化させる狙いがあります。(比較的スピードを出しがちの場合は右前が、重い荷物を積んだままだと前輪が減り易いなど、減り方にバラつきがでる。)前後で交換するケースが多いのですが、前後ではタイヤの減り方が違う為、前輪として使って減ったタイヤを後輪として使うのは機能が落ちるという意見もあり、ローテーションの効果は賛否両論。確かにバランスも重要ですが、タイヤを丁寧になるべく長く使うなら、定期的なローテーションをしてみるのもいいかもしれませんね。

タイヤは、快適なカーライフを送る以前に安全性を確保する為にも重要なパーツであることがおわかりいただけましたか?「事故なんて自分には関係ないよ」と思っていると、ある日突然…ということになりかねません。そんなことにならないように、交換サインを見逃さない日常点検が必要になってくるのですね。次の章では、燃費向上などタイヤを換えることで得られるウレシイ効果についてご紹介します。
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